休日、二週連続でソウイウカンカクノヒトと会う。
大体の人は、ちょっと話せば何となくではあるがある程度「その人」がどんな人なのかわかる。 それは表情だったり、話し方だったり、話す時の感情の込め方だったり、まー色々なもんで、 でも彼女からはそういった情報が全くと言っていい程入ってこない。 言葉、目線、仕草、全てに 表情 がない ような気がする。 彼女曰く 隠している のだという。 昔、まだ僕が色々な意味で若かった頃、僕にはある 扉 が見えていた。 それは 思考 の先にある 扉 だった。 同じ時期、同じように思考の先を見ていた友達は それを 境界線 と表現した。 彼はその境界線を越えかけた。 僕はその 扉 を開きかけた。 結局僕らは、どちらもその 向こう側 へ行くことなく、どこかで自分の好奇心をきちんと押さえ込み、僕らが 日常 だとか 現実 と呼んでいる世界で、それなりに(波乱に満ちたものではあるがw)楽しく生活している。 今ではあの扉もすっかり見えなくなってしまった。 彼もまた、(そのことについて聞いてはいないけど)あの頃見えた境界線はもうすっかり見えなくなってしまったんじゃないだろうか。 旅に出る前に古本屋で何気なく買った池澤夏樹の短編集マリコ・マリキータ その中の一編「帰ってきた男」 オニロス遺跡という違う世界へ足を踏み入れてしまう事でシフトされる、かつての現実の喪失と脱却。 かつて僕ら二人はこの遺跡の中で音楽を聴いていたのだと思う。 そこで僕が見た扉 そこで彼が見た境界線 今思えば、そこから先へ向かうことは ほとんど 死 に近付いていくようなものだったのかもしれない。 知りたい、知り尽くしたい、知り始めたからには そんなことを思ってたあの頃 でも今は 知らなくてもいいこと 知らないままにしておきたいこと 知らない方がいいこと そんなことは世の中にはたくさんある ということを僕は知っている。 今、冷静になってきちんと世界を見渡してみると 果たして僕は ソウイウカンカク を本当に知りたいのだろうかと 昨夜家で一人、何となくそう思った。 知りたい と思う好奇心はとても大事だけれど 時にはそれを押さえ込む冷静さも大切なのだろう。 ソウイウカンカクノヒト そんな彼女の感覚に触れること それはきっと(自分の中で長い間そうしてきたように)知らないままにしておきたいこと なのかもしれないと 寒くなり始めた中央公園からの帰路の途中 何となくそう思った。 写真は毎週恒例大濠公園。。やっぱ公園はいいね。幸せに満ちてます。 とりあえずまー何にせよ、、、僕は幸せです。今日も変わらず世界はまわっていきます。 それでは。
by oto-no-ha
| 2006-11-02 01:29
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